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ECOLOGICAL LIVING | WORKSHOP REPORT 2

ナノテク研究初の試み! 最先端科学技術の専門家と一般市民による住宅の未来を考えるワークショップを開催しました。

11月8日に開催されましたニーズワークショップとの連続プロジェクトとして、将来の住宅像を科学者、ハウスメーカー、一般市民らと一緒に展望するシーズワークショップを開催しました。今回のワークショップでは、ナノテク技術のそのものの精査と評価を利用者の視点から行い、ナノテク技術の両側面を学ぶことが出来ました。とても濃い内容で、このような機会の存在意義についてまで考えさせられました。

テーマ:『ナノテク省エネルギー住宅の社会影響評価』
日 時: 2009年11月15日(日) 13:30〜17:00
会 場: 東京大学駒場キャンパス ファカルティハウス
講 師: 鈴木 達治郎教授(東京大学公共政策大学院客員教授)
     岩村 和夫(東京都市大学都市生活学部教教授)
     竹村 誠洋(独立行政法人物質・材料研究機構)
     原田 幸明(独立行政法人物質・材料研究機構)

制作オーガナイザー:シキタ 純
アドバイザー   :小林 一朗
ファシリテーター :丹羽 順子

『ナノテク省エネルギー住宅の社会影響評価』 エコロジカルリビング

東大駒場キャンパスの木々に囲まれ、落ち葉で敷き詰められたキャンパス内を歩くと閑静なたたずまいのフレンチレストランが見えてきます。今回のワークショップはその同じファカルティハウス内のセミナールームで始まりました。

1週間前に開催されたニーズワークショップを受けて2030年の住まい方からナノテク技術にできることとは何か考えました。とはいっても、一般市民には少し敷居が高いと思われるナノテク技術です。参加者からは、科学者の先生方の解説に対して、多くの質問がなされました。それに対して、先生方が噛み砕いてコメントして、和気あいあいとしながらも真剣な質疑応答のキャッチボールがワークショップを彩りました。

『ナノテク省エネルギー住宅の社会影響評価』 エコロジカルリビング

まずは8日のニーズワークショップの振り返りとまとめが吉澤先生(東京大学公共政策大学院 特任講師)から発表されました。

先生の分析によれば、ニーズワークショップの結果、参加者は4つのグループに分かれるということでした。一つ目は、空調を使わなかったり、ゼロエミッションを目指すような、名付けて「エコ生活派」。2つ目のグループは、防災・防犯などに優れた家を好む「安心・安全派」。3つ目のグループは、他人とシェアするようなスタイルを好む「コミュニティ派」。そして最後のグループが、見たい夢を見たいような、文字通り夢見る「浪漫派」。多岐にわたる参加者の回答から導き出された分析結果を参加者も興味深く伺いました。この4グループに分かれて、今回のワークショップの議論を進めました。

次に、元祖エコハウス「世田谷区深沢環境共生住宅」岩村和夫教授よりイギリス19世紀の健康に配慮した住宅団地作り、コンパクトシティの原型ともいえる田園都市計画の実践例から始まり、ドイツでの試み、日本での試みとしては“LO・HOUSE”や客観的に住まいの評価を数値で表すCASBEEなど個々の住宅の例を踏まえてお話いただきました。
『ナノテク省エネルギー住宅の社会影響評価』 エコロジカルリビング
竹村室長からはナノテクノロジーの利用による利点をお話いただきました。ナノ化することの意味として挙げられているのは、技術の効率化、化学反応の活性化、素材の軽量化、医療面(例えばナノドラッグデリバリーシステムと呼ばれる癌細胞など特定の対象物に反応して薬を運ぶシステム)そして環境エネルギーへの応用などです。実際には目に見えない形ではあるものの既に日常生活でお世話になっているものも少なくないことが分かりました。

そしていよいよこの日のワークショップの本題部分です。42項目、多岐にわたるナノテク技術リストを一つ一つファシリテーター、一般参加者と一緒に理解していきました。中にはナノテクという言葉だけが先行してしまい、利用例として取り上げられた商品名に使われているものも、実は普通より小さい分子レベルの技術を使用していて科学者の視点からすればファッションとして濫用されているという視点も普段では知ることのできない興味深い事実でした。
その後は小グループに分かれて個人レベルでの理解を深めました。

『ナノテク省エネルギー住宅の社会影響評価』 エコロジカルリビング最後に、ニーズワークショップでも行ったQ分類という分け方で、各技術でどれを重要に考えているのかそれぞれの優先順位に並べることを調べました。
小グループに分かれディスカッションした際、次のような指摘がありました。
「メリットもしくはデメリットだけを主張する講演会は存在するものの、両側面を客観的に見ていき一般参加者を交えて評価するこのようなワークショップは新しい試みと思う。」
プログラムの構成段階でそのようなフィルターを与えないようにご苦労された東大のI2TAスタッフの思いが伝わったようで印象的でした。貴重な意見を聞くことができて、東大のみなさんもとても満足のご様子でした。今後の分析結果が待ち遠しい限りです。

教授の皆様、スタッフの皆様、お疲れさまでした。ありがとうございました。
またこのような機会がまた開催される際にはメールマガジンご登録の方々にご案内差し上げます。本サイト、エコロジカル・リビングのメルマガにご登録ください。

『ナノテク省エネルギー住宅の社会影響評価』 エコロジカルリビング

主催: I2TAグループ 東京大学公共政策大学院内 http://i2ta.org/
制作: BeGood Cafe http://begoodcafe.com/



ECOLOGICAL LIVING | WORKSHOP REPORT 1

住宅の未来を考えるワークショップ 大成功でした!

将来の住宅像(ニーズ)を科学者、ハウスメーカー、一般市民らと一緒に展望するワークショップ。女子高校生から60歳代の方まで幅広い方々が、楽しく意見を出し合いました。
このニーズを先端ナノテクノロジーがどう解決できるのかを翌週に考えます。

テーマ:『ナノテク省エネルギー住宅の社会影響評価』
日 時: 2009年11月8日(日) 13:30〜17:00
会 場: 東京大学弥生講堂アネックス セイホクギャラリー
講 師: 鈴木達治郎教授(東京大学公共政策大学院客員教授)
     大野秀敏教授 (東京大学工学部建築学科教授、建築家)
     松村秀一教授 (東京大学大学院工学系研究科教授)

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東大農学部の正門をくぐって左に、超素敵な建物が現れます。これが、今回の会場である「セイホクギャラリー」。無垢の木をふんだんに使った、教会建築のようなアカデミズムの砦です。

さて、ここで「2030年には、どんな家に住みたいか?」をゆっくりと語り合いました。

『ナノテク省エネルギー住宅の社会影響評価』

まず、鈴木達治郎教授から、2030年に向けていったいどう社会が変わるのかというお話。高齢化、都市と交通、食と農、技術進歩と社会、企業の国際化、などなど。

将来の住まい方を考える上で大切な視点をお聞きしました。

次に、大野秀敏教授から縮退社会についてのお話。人口が減る。経済規模もみんな少しずつ小さくなる今後の私たちの社会。先生は、社会資本に大きな投資をせずに、小さく便利に街を変えるという、面白いアイデアを提案なさいました。

例えば、路面電車は幅1.3メートルほどでいいのではないか!? 確かに交通混雑を起こさない小さい路面電車はいいかも知れません。

最後に、松村秀一教授は「住まい方」について今後の見通しを示されました。現在の日本に於ける家の総戸数が約5,700万戸。一方、総世帯数が4,900万。つまり、日本には空き家が800万戸あるそうです。今後は、家を建てていく時代から、好きな空き家を見つけて、リフォームしていく社会に変化していくそうです。アメリカなどでさかんなDIYにも学ぶ点があるかもしれません。

また、単身世帯が今後はもっと増えるために、「強い家長がいる家」から「弱い個人を結ぶ柔らかな絆としての住環境へ」と変わっていくそうです。シェアハウスなど、「共的」な住まい方に、頭をひねる必要がありそうです。三者三様に分かりやすくためになる講演で、参加者のみなさんとも活発な意見交換がなされました。

『ナノテク省エネルギー住宅の社会影響評価』

さて、次はテーマごとに別れてブレーンストーイング。

テーマ1 健康な家

テーマ2 半自給の農的暮しの家

テーマ3 シェアハウス

テーマ4 災害に強い家

テーマ5 2030年の家の建て方

たくさんのキーワードが出ました。香りを楽しめる家、静かな家、見たい夢が見られる家、水が美味しい家、犯罪に強い家、食材などの共同購入、コンポストが付いている家、などなど。

最後に、Q分類という分け方で、みんなが何を重要に考えているのかを調べました。ワークショップ形式でこういった調査をすることは、とても珍しいそうです。貴重な意見を聞くことができて、東大のみなさんもとても満足のご様子でした。

翌週(11月15日)のワークショップでは、課題をどうテクノロジーで解決出来るのかをみんなで考えます。

教授の皆様、スタッフの皆様、お疲れさまでした。ありがとうございました。

主催: I2TAグループ 東京大学公共政策大学院内 http://i2ta.org/
制作: BeGood Cafe http://begoodcafe.com/